前回記事でご紹介した著書「資産運用シミュレーション」では、資産運用のパフォーマンスを決めるのは、銘柄選択や売買のタイミングではなく、ポートフォリオの資産配分である、との考えに基づき、いくつかのETF(上場投資信託)の組み合わせで10年間の運用シミュレーションを行いました。
この本を書くときに作成したプログラムを眠らせておくのももったいないので、本では取り扱わなかったETFの組み合わせでシミュレーションして、結果を紹介したいと思います。今回、ご紹介するのは10年ほど前は話題になったBRICSです。
BRICSとは
2000年代以降に著しい経済発展を遂げた4ヶ国(Brazil、Russia、India、China)に南アフリカ(South Africa)を加えた5カ国の総称です。2010年頃は勢いがあったのですが、今は国ごとで成長度合いに差がある状況で、中国とインドを除けば失速した印象です。
日本株式市場には、この5カ国に対して野村アセットマネジメントがETFを出ています。10年前にこれらETFを使って運用していたらどうなっていたでしょうか。次の表のように、各ETFが15%ずつ、現金が25%になるような資産配分でシミュレーションしてみました。
運用シミュレーション
シミュレーション条件は次の通りです。
●現金100万円から開始。開始後すぐに各ETFを目標比率分、購入する。
●運用期間:2011年1月~2020年12月の10年間。
●方針:原資産が値下がりすれば目標比率になるようETFを買い増しする。原資産が値上がりすれば、目標比率になるようETFを売却する。
10年間の総資産の推移をプロットすると次のようになりました。横軸が日時、縦軸は金額[百万円]です。青い線が現金、赤い線が総資産を示しています。2011年最初に青い線が真下に伸びているのは、現金100万円から開始してすぐに、ETFを購入したためです。
2011年に100万円で始め、途中上下動しながらなかなか増えませんでしたが、2020年最後は128万円になりました。年収益率(総資産増加額÷運用日数×365)は2.8%でした。
所感
何があがるのか、未来を予測するのは難しいものですが、2011年頃にBRICSの株式に投資していても、今ひとつな結果にしかなりませんでした。本では触れているのですが米国のS&P500などは、この10年間で3.7倍になっていたりして、やはり投資先として米国を外すわけにはいかないのだな、と感じました。
日本株式、米国株式の他、REITや商品などを対象としたETFもありますが、それらに投資していたらどうなっていたか。ドローダウンはどれぐらいであったか。トレード頻度はどれくらいになるのか。目標比率からの乖離許容幅を変えるとどうなるのか。ずぼらして、運用状況を調べる頻度を減らしたらどうなるのか、などなど。そんな観点でシミュレーションしてますので、ご興味ありましたら「資産運用シミュレーション」ご覧くださいませ。Kindle Unlimitedを取っている方なら無料です。


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